古民家のエピソード その1

こもれびは、おおよそ築100年以上の古民家を改装しています。
改装中には意外な発見や驚きがありました。
いつものこもれびの紹介だけでなく、たまには古民家改装時のエピソードも載せてみようと思います。

その中でも、もっともインパクトがあり、驚いたこと・・・
厩猿(マヤザル)の発見です。
東北地方に古くから伝わる信仰の一つだそうです。
研究者の方のお話では、京都北部での発見は無かったそうです。

日本初の発見です!???

何が起こったか・・・
最初の作業で玄関土間の天井を外すと、屋根裏の物置が出てきて、そこには古い木材、縄編みの器具、荷車の車輪、臼、わら束など様々な古いものが出てきました。

その中に、なんと、「しゃれこうべ」が・・・・、
古民家につきもののこわ~い話、というわけではないですが、これはビックリ!

出てきたのは黒くすすけた、小さな頭蓋骨・・・

よ~くみれば、猿と分かるのですが、出てきた時はあわててしまい、知り合いのおまわりさんに相談しました。

ネットで調べると、厩猿というのがあることがわかり、東北の牛の博物館に写真を送り、相談しました。そこで東北以外に岡山など中国地方では見受けられるとのことですが、この地方では聞いたことが無い、とのことでした。

厩猿とは、東北地方で、牛小屋、馬小屋に猿の頭蓋骨や手の骨を祀り、家畜の健康と安産を祈願したものだそうです。多くは、針金などで柱に取り付けてあったとのことで、頭蓋骨は箱に入れられて祭られていたようです。
なるほど、ここでも写真のような形で見つかりました。柱に吊っていたと思われる針金が着いています。

ご近所の方のお話では、これが見つかった場所は、昔、牛を飼っていた場所だとのことでした。

これは、厩猿の信仰に基づき祀られたものが、そのまま物置に残ったものだと確信でき、一件落着です。

厩猿の詳しい情報は、 東北 牛の博物館 のホームページにあります。

 

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